呉善花(オ・ソンファ)の書籍を徹底紹介します。

韓国併合への道 |呉 善花

韓国併合への道韓国併合への道
呉 善花
文藝春秋 刊
発売日 2000-01
価格:¥725(税込)


著者は『攘夷の韓国 開国の日本』で第5回山本七平賞を受賞した韓国人女性。日本人といえば「過去を反省しようとしない人たち」と教えられ、そう思い込み続けてきたが、それはどうやら韓国人のほうにあてはまる言葉であると知り、「併合に至った韓国側の問題点」の究明を思い立った。この本を書くに至った動機をそう語る。韓国人が自らの肉体を刻むようにして「併合の原因」を摘出した自省の書である。
1860年代、韓国は事実上崩壊していた。しかし、李朝政権は外交と軍事を清国に任せ、安閑として政争に明け暮れていた。独立の意志を喪失したこの国を、清国とロシアが植民地化しようとしていた。この事態は、日本の安全保障にとって重大な脅威だった。米英両国もロシアの進出を警戒していた。そして、日本の朝鮮支配とアメリカのフィリピン支配を相互承認する「桂・タフト協定」が締結される。
著者は、こうした東アジア情勢の中に、李朝の腐敗、日本の開化政策、清国軍隊の暴虐、金玉均らの独立運動、閔妃殺害、李容九らの「日韓合邦運動」などの歴史イベントを配置して、「併合」に至る道筋を跡づけていく。
韓国の改革を考えない政治指導者たちが「一貫して日本の統治下に入らざるを得ない道を自ら大きく開いていった」一方で、李容九らは民族の尊厳の確保をめざして「日韓合邦運動に挺身していた」。しかし、彼らが「民族の尊厳の確保」を托した「韓国併合」は、朝鮮人を常に圧迫するものでしかなかった。その結果、「国内で最大限の努力を傾けた李容九らを売国奴と決めつけ」「国内では表立った活動をすることなく外国で抗日活動を展開した」李承晩らを愛国者・抗日の戦士と高く評価する「不当なバランスシート」が作られたという。激越な痛みのこもる自省の言葉だが、それはまた、李容九らをむざむざ「売国奴」にしてしまった日本人に対する痛恨の思いとも聞こえるのである。(伊藤延司)

この本は日本と韓国で共に教科書に採用されるべき名著 2006-07-17
何かを支持する目的でなく、具体的な事実をコツコツと積み上げた記述に今までうわべの薄っぺらい日韓史しか知らなかった私には「目からウロコ」だった。日本統治の悪しき36年を叫ぶ韓国人指導者はこの事実のうち、いくつを知っているのだろう。現代の日本の指導者も然りだ。

まともな歴史書がなく偏った被害者からの韓国史しか書けない韓国のマスコミや教育者には、もはや何を言ってもダメなのだろう。同じく加害者だということで開き直って、何でもかんでも「ハイハイわかりました」と受け答えする日本人も救いようがない。21世紀新しい日本と韓国の関係を試行するなら、基礎的な事実を踏まえての議論から始めることの大事さを、つくづく考えさせられた。


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この記事は2006/7/29に作成しました。

【呉善花(オ・ソンファ)の経歴】
1956年韓国済州島(チェジュとう)生まれ。

韓国の大邱大学を卒業。大学時代に、4年間の軍隊経験。

その後、日本に留学。大東文化大学(英語学)卒業。

日韓のビジネスマンとの通訳・翻訳のアルバイトをしながら、東京外国語大学大学院修士課程(北米地域研究)修了。

在学中に発表した韓国人ホステスに関するルポルタージュ『スカートの風』が話題を集め、注目された。韓国人による韓国社会批判の先駆となった。

現在、拓殖大学国際開発学部教授。




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